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「三四郎」のキャラ()がゼロ年代()臭くて激烈にきもいのは朝日新聞社が萌え()で彩る時代遅れのセンスが……あとめんどくさいからやっぱどうでもいいや

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三四郎 (岩波文庫)

三四郎 (岩波文庫)

 

朝日新聞で「三四郎」の連載やってるけど、「新キャラ登場!」とか。この相関図。この絵柄。もうすでにこの手のKADOKAWA萌えポルノふうの絵は古くさくなっていることに気づいていないのか。

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夏目漱石「三四郎」:朝日新聞デジタル

「三四郎」そのものはずっと前に読んだけど、これを機に読み返そうっていう気がおきない。なぜなら、この絵だから。このノリだからこういういかにもキャラっぽいゼロ年代臭いイラストが前面に出されると、もはや嫌悪感しかない。いつまでやってるのっていう。こんなのがいまだに通用するとおもってるのか。「若者に受ける!」とか信じてるんだろうか。

もっと新しいものを求めていますよ。

まあ朝日新聞にはやたらとラノベ押しの社員がひとりいたから。日曜日の書評でも、ラノベを積極的に紹介する欄を作って。みごとにしぼんだけど。まだその人がいるのかな。時代遅れになっていることに気づかないのは哀れだね。

ライトノベルよ、どこへいく―一九八〇年代からゼロ年代まで

ライトノベルよ、どこへいく―一九八〇年代からゼロ年代まで

 

それと音楽関係でも時代遅れの朝日新聞社の人がいたな。オアシス押しという。しかも知識が浅い。というか、ない。音楽の知識も、文学の知識も。たぶんアラサー()アラフォー()ぐらいかとおもうけど、その年齢で記者やってるなら当然わかってるよねってことすら知らない気配。アラン・シリトーの「長距離走者の孤独」だったか、「土曜の夜と日曜の朝」だったかが、オアシスの「ドントルックバックインアンガー」の元になっている小説であるというような誤解をあたえやすい記事を書いて本の紹介をしていた。

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

 
土曜の夜と日曜の朝 (新潮文庫 赤 68-2)

土曜の夜と日曜の朝 (新潮文庫 赤 68-2)

 

正確にはそう明言していたわけではなかったのだけど、早速その記事を読んだらしい人らが、Twitterなんかで、「オアシスのあの名曲の元になった曲らしい、読んでみよう!」なんてついーと()がぼちぼち流れちゃったし。

事実無根の誤解をあたえたわけだね。

ドント・ルック・バック・イン・アンガー

ドント・ルック・バック・イン・アンガー

 

(↑シングル↓アルバム)

モーニング・グローリー

モーニング・グローリー

 

シリトーはイギリスの作家。たしかに「怒れる若者たち(アングリー・ヤング・メン)」という反体制的な労働者階級の世代に属する・分類される作家ではある。そしてそれらに属する作家で「怒りをこめてふりかえれ」という戯曲を書いた人がいる。劇作家ジョン・オズボーンだ。シリトーではない。交友はあったかもしれないけど。

その戯曲の原題が「Look Back in Anger」だ。記事を書いた人はその辺の知識は一応あったのかもしれない。でもそれをすっとばして書いちゃったんだね。それとも勘違いしてたのか。

それにむしろその本を元にインスパイアされて曲を書いたのはデビッド・ボウイじゃないのかという気がする。だってまんま「Look Back in Anger」っていう曲書いているし。

でもってむしろむしろ、オアシスのギャラガーさんの念頭にあったのはデビッド・ボウイのほうじゃないかと。ボウイの「Look Back in Anger」はアップテンポでわりと激しい曲だったような。それとは対照的にオアシスの「ドントルックバックインアンガー」はスローでおちついたメロディアスな曲だね。どこかあきらめのようなさびしさのある曲調。歌詞は知らない。おれはかしなんかきょうみないです。

ロジャー

ロジャー

 

まあ曲調からして、だから「ドント」なのかなという。そっちの線のほうが「元ネタ」というには近いとおもうんですけどね。まあギャラガーさんだって英国人だし、無教養なわけでもないから、シリトーもアングリー・ヤング・メンもオズボーンも「怒りをこめてふりかえれ」という戯曲も知っていただろうけど。それ以上にデビッド・ボウイをもっとよく知ってただろうね。

そういえば「アングリー・ヤング・メン」というフレーズは、トーキングヘッズも歌詞で使ってるね。1980年代頃だったとおもうけど。「ナッシングバットフラワーズ」っていう曲で。「何年も前、僕はアングリー・ヤング・マンだった——」みたいなかんじで。

Naked

Naked

 
ネイキッド

ネイキッド

 

(↑このアルバム、名盤なのに廃盤なんですかね……)

それと1990年代のリチャート・リンクレイターの映画「ビフォアサンライズ恋人までの距離)」でもヒロイン役のジュリー・デルピーの台詞に「わたしの両親は怒れる若者たちの世代だった」っていうのがあるね。

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 [DVD]

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 (なんでこんな邦題になったんでしょう……)

欧米では、それだけ有名な・象徴的なうごきだったんですね。1950年代から60年代ぐらいのうごきだったらしいけど。ビートニクとかにも通じるものがあったのかどうかは知らない。ヒッピーの系譜につながっていったものなのかどうかも知らない。影響はあったとおもうけど。知らないものは知らない。

オン・ザ・ロード (河出文庫)

オン・ザ・ロード (河出文庫)

 

おれは怒っている。適当な記事を書いて、適当に誤解させてしまうような日本語の文章しか書けない新聞記者を。わざとやってんのか。

て、まあこれって5年ぐらいも前の話なんですけどね。ふとおもいだした。スピードだけが命綱のネット社会も大嫌いだ。

すぐに記事に反応してツイートしちゃうバカも大嫌いだ。ちょっと事典で(ああ、Wikipediaだってかまわないよ……)調べれば、「オアシスのあの名曲の元になった曲らしい、読んでみよう!」なんてバカな言葉は出てこないはずなのに。

反射的。5年も前の話。今ではもっと反射的。バカが加速。ネット空間でバカとバカとバカとバカが乱反射している——。 

三四郎

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三四郎 (新潮文庫)

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三四郎 (集英社文庫)

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三四郎 (マンガで読む名作)

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三四郎 (ホーム社漫画文庫) (MANGA BUNGOシリーズ)

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姿三四郎 [DVD]

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